こんにちは、トランスジェンダーFTMの明楽(あきら)です。
福岡を中心に九州でLGBT(すべての性的マイノリティを含む)の情報発信、性の多様性について理解を深めるための講演や研修活動をさせていただいています。
本日は福岡市内にある福岡雙葉中学・高等学校様にてLGBT講演会を実施させていただきました。
自発的に学びたいと申し込みされた生徒様ということもあり
熱心にお話を聴いてくださる姿勢はこちらも身が引き締まりましたね。
事前に多くの質問も寄せられていて、一部をご紹介しつつここでも回答したいと思います。
●いつカミングアウトしたのか、その相手は誰か、そのきっかけは何か
カミングアウトという意を決してやったのは高校3年生のときでしたね。
私は幼い頃から自分の性別に違和感を持っていましたが、色々あって中3のとき、高校からは女性として生きる覚悟をしました。
人生諦めて女性を演じて生きていこうと決めていたのですが、進路を考えていったときに本当にこの先の人生それで良いのかなって考えるようになったのです。
そこで情報を調べるようになって、自分がトランスジェンダーであることを確信してからは、同じ部活で仲が良かった同級生にカミングアウトをしました。
自分から話があるって言っておいて、話しを切り出すのに2時間かかったんです。
泣くつもりなんてなかったのに、涙と震えが止まらなかった記憶がありますね。
よっぽど不安だったんだということが、話してみて初めて自分も気がつきました。
●体の変化(二次性徴)に怖さを感じたか
体の変化を感じたのは、一番はなんと言っても初経です。
だってパンツにべっとり血がつくんですもん!恐怖しかなかったです😅
それにまさか自分に月経がくるとは思ってなかったので、単純に大変な病気にかかったと思いました。
あとは徐々に膨らんでくる胸には怖さというか邪魔くささを感じていました。
●仕事の面接はどのような感じか
私の場合はカミングアウトをした上で面接にのぞんでいました。
当時の履歴書には性別欄が必須記入だったため、男性に○をつけたその下あたりに無理やり()をつけて
性同一性障害ですって記載していました。
私は就職活動をかなり絞ってやっていたので、ちゃんと面接を受けたのは3つでそのうち2つは同じ会社のため、実質2社です。
私は運良くカミングアウトした上で男性として両社から内定をもらうことができました。
しかし、仕事の面接はLGBT当事者(特にトランスジェンダー)にとって非常に難しい壁となっています。
●今までで最も傷ついた言葉、つらかった経験は何か
最もや一番って言われると回答に困ってしまいますが、なんとなく出てきた思い出は大学時代のことで
男性ばかりのサークルの仲間で普段から仲良くやっていたグループがあり、そのメンバーには全員カミングアウトをしていました。
みんな私のことを理解してくれていると思っていたのですが、友達伝いに「○○くんは、あっきーの前では合わせてるけど、やっぱり女性としかみれないって言ってたよ」と聞かされたことです。
当時の私としては男性グループに認めてもらっていることが嬉しかったので、裏切られたような気持ちになってしまい、その友人に対して不信感を抱くようになってしまいました。
今思えばもっとちゃんと対話をするべきだったと反省できるのですが、悩みに一生懸命な時期ってそんな余裕もないんですよね(^^;
●日常生活で今困っていることはあるか
治療をして名前も変えて、戸籍も性自認と一致している今は、日常生活で困ることはそんなにありません。
ただ、温泉や大浴場などの集団温浴施設は少し入るのに緊張感があります。
今は自分のセクシュアルをオープンん生活しているから良いのですが、
オープンにできていないときはいつどこでバレるか分からないために
常にどこか緊張感を持って生活をしていました。
講演会をしていると、こうした質問を投げていただけるおかげで人生を振り返る機会をもらえて助かります。
これからも初心を忘れず、今も悩みに直面する人々の心に寄り添いながら、ひとりでも多くの方に気持ちを届けていきます!
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